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付)ティープス・メランコリクス(Tellenbach)について



日本人の「うつ」を語るにあたっても極めて重要な病前性格論です。笠原グループはメランコリー型を基本類型とすることによって他のうつ状態をそのサブグループとみなして分類していますが、今尚このグルーピングは価値を失っていません。Tellenbachの人間学的なアプローチは時代遅れだとみる向きもあるでしょうが。かれの『メランコリー論』(1961)は日本での反響に比べるとフランスや英米では一寸見当違いな書評も書かれたりして、あまり注目されませんでした。この差はそれぞれが形成するイデオロギーの差異によるものではないでしょうか。いずれにせよDSMと日本(人の病)はいくつかのミスマッチが散見させます。アングロサクソン的なシステムはグローヴァル・スタンダードとはなり得ないということに注意すべきではないでしょうか。一方で日本人の細やかな精神性を台無しにする可能性、もう一方で日本的イデオロギーを規定している所謂権威主義的パーソナリティークリック⇒を見えにくいものにしてしまう可能性(日本人にはこのふたつの軸を見据えて精神療法を行っていくことが肝要)があるからです。